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仕事初め

  • 2012/01/06(金) 22:41:38

休み明けのがっつ事務局は、殺伐としていた。
スタッフは黙々と何かしらの作業を続けている。藤森さんもパソコンに向かったままで、何か事務局の雰囲気全体が、ピリピリとした焦燥感に包まれている。
今日はプロデューサー・小林さんも同席していた。


プロデューサー・小林さんが各部署を見てまわっている。品開発部門・宣伝部門・企画部門・会計事務部門。大まかにはこの4つが、がっつ事務局に在している。

その企画部門に一人、がっつさんはいた。


あたまを抱え、貧乏ゆすりをしながらノートにペンを走らせている。
ノートには走り書きで書かれた『ぬいがっつ地獄』の文字が。
セットリストを考えているようだ。眉間にしわを寄せ、激しくなっていく貧乏ゆすり。

私はノートに書かれた文字や印を見てハッとした。

……再考している!

がっつさんは1月8日のセットリストを再考築していた。書かれていた曲順に大きなバツ印。
ライブがあと2日に差し迫ったこの時期に再構築しているという、事の重大さに気づかされる。


すると、場内アナウンスがかかった。
「これより、宣伝部門にて朝礼を行います。作業を中断して宣伝部門にお集りください。繰り返します。これより・・・」

朝一でがっつ事務局に訪れたことは初めてだったが、場内アナウンスがかかることや、朝礼があることを初めて知った。

「年始ですからね。小林さんも来てますし。皆で集まって、去年の振り返りだの、進行状況だのなんだのって話合うんですよ。」

と、がっつさんがノートを閉じて私に言った。


がっつさんに続いて、初めて訪れる三階の宣伝部門に行くと、おおよそ30名のスタッフが顔を連ねていた。

藤森さんの司会進行により、小林プロデューサーが話を始めた。

「新年あけましておめでとうございます。
昨年は夏に、帯広ミュージシャンサポートによる、がっつワンマンライブ~忘れることを望まれた世界たち~前編、そしてメンバーを入れ替えての後編を中心に、活動してまいりました。
反省点は、いくつも上がったものの、皆さんのおかげで、無事成功に終えることができました。
今年の核とも言える、メインイベントは大きく分けて4つ。
1つは、いぬいがっつ地獄の始動
1つは、あげあげバンド天国
1つは、がっつフェス
そして、もう1つは、CD発表
以上、4つの企画を無事に成功させることで、我が社の明暗がはっきりとわかれます。
逆に言ってしまうと、成功させないと、この会社は潰れます
それぞれの企画書を見直して、各部門、しっかりと働いてください。
進行状況は、非常に遅れています。本来予定していたスケジュール4割も達成しておりません。
がっつさんの曲も、昨年までに2曲完成できませんでした。

このことを重大に受け止めてください。
以上です。」

がっつフェスというのは、初めて耳にした単語だ。


次に、がっつさんが話を始めた。

「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
僕は、年末年始の休み期間中、がっつ事務局に訪れて作業してました。
それは、仕事の効率化を図るわけでなく、ただ単純に、僕の仕事が遅いからで、やってたわけなんですけど、方向性を見失っていた新曲も、兆しが見えてきました。
あげ天の、対HOT ROD BIRD挑発PVのコンテも、6割方完成しています。
できたらその都度、報告していこうと思いますが、今、なんの為に、この4つの企画を打ち出しているのか、もう一度再確認してもらいたいです。
普段バラバラに仕事をしている日常の中で、気を緩めれば、ふとどこに向かっているのか、わからなくなったりするものです。
入口はファンタジー、ファンタジーだけれども現実を
生まれていくたくさんの曲、すなわち扉、パラレルワールドの持つファンタジーの力を不特定多数の人達に確立させることが大きなカギとなります。
歌で世界たちに連れて行く。
より世界たちに、連れて行く。
映像を、みせていく。

歌では不可能とされることが、必要とされてないと思われていることを、可能にする為には、たくさんの挑戦、たくさんの失敗が付き物です。
今年は昨年より、たくさんカンファレンスして、見つめ直し、いぬいさん、地獄坂電柱さんもそうですね、大きな山に向かっていきましょう。
今年もよろしくお願いします。」


そして朝礼が、藤森さんの号令と共に終えた。



すると雰囲気が一変。
スタッフ一同が、笑顔になり、雑談をし始め、階段を降り、玄関へと向かった。

私はすかさず、これから何をするのか藤森さんに話を聞いた。

「そうですよね、年始め、初めてですもんね。仕事始めの日は、新年交礼会という名の飲み会があるのよ。林さんも行きましょう?」


「今年の場所は誰がおさえたんだ?」
小林プロでデューサーが、スタッフに聞いた。

がっつさんです。」

「小林さん、今年はすごいですよ。気合入れて探しました。カニです!カニ!」

「いいとこ知ってるねぇ、がっつさん。カニですか!」

「東の方にあるんですよ。」

一同バスに乗り、ほどなくして、
『こだわりの店・カニ娯楽』
に、たどり着いた。


「いらしゃいませ。何名様ですか?」

「31名です。」

「予約は?」

「がっつで予約してます。」

「がっつ様…??いや…、されてないですね…。」



「え!?」




(林双盛)

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